瞼が勝手にピクつくことって、結構多いですよね。心配もあるかもしませんが、これから簡単にですが説明します。
眼瞼痙攣
瞼のけいれんもよくある症状ですね。
眼瞼痙攣とも呼ばれますが、原因がわからない場合が多いです。原因はストレスとか安定剤などの薬の影響とか言われていますが、どうでしょうか?
瞼が閉じやすくなるだけでなく、光を眩しく感じたり、目に異物感を感じる方もいるようです。あまりにひどいと目が開けられなくなり、日常生活に支障をきたすこともあります。
基本的には、瞼の筋肉を動かす神経の大元である脳の検査MRIなどを行って、心配する病気が背景にないことを確認し、リラックスして同居するのが良いかと思います。自然に良くなることが多いと思います。
でも、あまりにひどい場合には、筋肉をゆるゆるになってしまうボツリヌス菌毒素という薬物を薄めて無毒にしたものを目の周りに注射すると楽になることがあります。
これを使用できる医師は限られていますが、当院でも施行しております。
顔面痙攣
先の眼瞼痙攣を似ていますが、こちらは左右どちらかにおきますので「片側顔面痙攣」と呼ばれています。つまり、まぶたを動かす脳から出ている神経=顔面神経の勝手な興奮で起きてしまうもので、中年以降の方に多いです。
原因は今から40年ほど前に突き止められたのですが、なんと、この顔面神経が脳から出ているところで、脳の動脈とぶつかってしまったために起きるようです(動脈が年齢と共に硬くなるからおきちゃうんですね)。
この場合には、下瞼から始まることが多いのと、あとは、口までヒクヒクと持ち上がってしまいます。
痛みはないものの、だんだん頻度とか程度が酷くなってくると、ご本人としてはお困りになりますよね。
治療としては、安定剤などを試みますが効果が不十分な場合には、先のボツリヌス菌毒素を薄め無毒にしたものを目の周りに注射すると3、4ヶ月は楽になります。これを繰り返すことで同居していけます。
抜本的には、脳の血管を顔面神経から剥がす手術を行うのですが、自分も昔はよく行いましたが、効果は確実で永久的であるものの、やはり、脳の手術を受けることに不安を抱く方は多いと思います。決して無理はもうしません。
谷眼科医院
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