白内障

目はよくカメラにたとえられます。光が前から入ってくると、水晶体と言うカメラにたとえるとレンズがあり、ここで上手く光を集めて、目の一番奥の網膜と言うフィルムの部分で光を感じているわけです。

 

悲しいかな、人間は誰でも年齢とともに「老化現象」が起きてきてしまうものです。白髪が増えたりするのと同じことなのですが、50歳台くらいから、この水晶体というレンズが濁ってくることがあります。これを「白内障」と呼んでいます。左の図の下側の状態で、黒目の奥が白っぽい感じがわかるかと思います。

多くの場合、年齢とともに進んでいくことが多いようです。原因は紫外線をはじめとして、種々のものが考えられていますが、明らかに因果関係があるというものはありません。

 

どんな症状

白内障が進行すると、眼鏡が濁っているのと同じですから、はっきり見えないとか、明るいところでやけに眩しくて見えない・・などと症状が出ます。ゆっくり進むことが多いのであまり自覚されない方もいらっしゃいます。 

 

治療は?

治療としては目薬をさすことが昔から行われていますが、あくまでも「進行を止める」あるいは「進行を遅くする」というのが目的で、濁った部分はよくなりません。そうは言っても、誰でも老化現象は食いとどめたいですし、高いお薬ではないので、「目の栄養剤」のつもりで、その目薬をおさしになることは良いのではと考えています。

薬をさして頑張っていたけど、やはり徐々に進行して、あまりに日常生活が困ったり、運転免許の更新が出来ない(0.7が見えない)ことでお困りであるなら、薬の治療の限界となるわけで、手術治療を考えても良いと思います。目のレンズを人工のものに換える手術が30年以上行われています。当院で手術を行うわけではありませんが、手術を希望される場合には、ご自宅の近くで安心して受けられるところ、あるいは、多少遠方でもよければ、より専門的な施設もご紹介いたします。一般的には成功率はかなり高いものとなっています。手術の可否、詳細、成功率、危険性、などは、それぞれの手術を行う施設でよくお聞きになっていただくのが良いと思います。

手術が終わったあとの経過に関する診察などは当院で行うことは多いです。