骨粗鬆症

年齢と共に、身体中の骨は脆くなってきます。特に、腰の骨と太腿の骨はその傾向も強く、ちょっとしたこと(転びかけたり)や、あるいは、全く知らない間に骨が潰れてしまうことがあります(知らぬま骨折とも呼ばれています)。

この原因は冒頭で述べたように、骨が脆くなること=骨粗鬆だと思っていただいていいと思います。ブロックのような骨は、骨の塊ではなくて、実は中はメロンのような充実した成分が入っているのですが、骨粗鬆症ではこれがスカスカになって、昔の「カルメ焼き」のようになってしまっているのです。

これを背景にして腰椎やその上の胸椎というところが潰れてしまうのを骨粗鬆症性椎体骨折といいます。イメージ的には左の図のような感じです。

高齢者の中の、比較的急激な腰痛の原因のかなりの部分を占めるものと思います。たかが腰痛ではありますが、通常と異なり、寝返りをしたり、起き上がったりするときに腰痛がひどいことが多いです。

 

骨粗鬆症性椎体骨折を起こしてしまったら、専門施設での治療も考えますが、ともかく、3ヶ月くらいで痛みは引くことが多いです。

 

そのあとは、同じことを繰り返さないように、骨を丈夫にしておく治療が大切です。

週に一回や月に一回などの注射での治療も場合によっては行われます。そして、ある程度落ち着けば、飲み薬で対応することが多いです。飲み薬は数種類あり、患者さんの状況に応じて、医師が判断して薬を出してくれると思います。

 

悲惨な腰痛を起こさないためにも、予防が大切ですからね。